「無痛分娩=痛くない」は本当?計画無痛分娩を選んだ私の出産は、想像以上に痛かった――。
1人目をまったく痛くない無痛分娩で出産し、今回も余裕!と思って挑んだ2人目の計画無痛分娩。
ところが実際は、バルーンの挿入から産まれる瞬間まで痛みとの戦い…。
この記事では、「無痛分娩って本当に痛くないの?」「どんな流れで進むの?」と疑問を持つ妊婦さんやパートナーの方向けに、出産の過程を時系列でリアルにまとめました。
【出産前日】計画入院で子宮口拡張|想像以上の痛みにびっくり
14:00 外来受診とバルーン挿入
臨月に入ってからこの日まで「子宮口、開いてないですね。毎日2時間散歩して」と言われ続けたが、計画日より先に産気づいたら無痛にしてもらえないのでまったく散歩せず。

そもそも、一歩でも家から出たら圏外。
どこにも歩道はないし、歩行者を想定してないから車もトラックもビュンビュン飛ばしてる。
そんな道を散歩とか危険すぎ。
さすがに臨月妊婦のやることじゃないでしょ。
覚悟はしていましたが、やっぱり子宮口は開いていなかった…
むしろ、子宮頸管長が3.0cmから3.7cmに伸びてるらしい。そんなことある!?
でも柔らかくはなっているし、指を入れれば1.5 cmくらい開くらしく、バルーンでの子宮口拡張が決定。
予定通りにいけるとホッとしたのもつかの間。

いたーーい!!!
挿入時の器具と内診が激痛で、すでにヒッヒッフー状態。
終わったらわりと平気でしたが、最初の関門としてはかなりの衝撃でした。
16:00 点滴開始、針を刺したまま出産後まで!?
病室に案内されて、ぱぱマンとしばし談笑。
そのあと陣痛室に移動してNSTと採血&抗生物質点滴。
驚いたのは、助産師さんが「この針は出産まで刺しっぱなしですよ~」と軽く言ってきたこと。

え!?産まれるまでって明日!?
針が刺さったまま夜を明かせと!??
けっこう針太いんですけど??
ままマンは痛いのは嫌なんですよ、だから無痛にしてるんですよ、点滴とか採血とか嫌なんですよ。
点滴したまま寝るとか痛そうだなぁ。やだなぁ。
お腹の方は生理のような重たい感じ。本格的な痛みはまだで、ゴロゴロしていれば普通に過ごせるレベル。
17:00 夕食と就寝準備、静かな夜
ここでぱぱマンがぼっちゃんのお迎えのため帰宅。なんかさみしい。
点滴を外し、針とチューブは腕にテープで貼り付けられる。部屋に戻って夕飯。

煮込みハンバーグ!美味しいじゃん
昼にフライドチキンとポテト食べたせいで全然お腹減ってなかったけど、明日からゼリー食らしいので、無理やり完食。
そのあとはとにかく暇。
気づいたら点滴の針が痛くなくなってくる。
慣れたか?これなら一晩過ごせそうだ。
21:00 NSTと点滴もう一発して就寝
陣痛室に戻ってNSTと点滴をもう一発入れ、21:30ごろ終了。
再び部屋に戻る。
このクソ暑いのに、部屋に分厚い羽毛布団しかない。
仕方がないのでエアコンガンガン付けて就寝。
まだ出産前日だというのに痛い場面がたくさんあった1日でした。
【出産当日】麻酔で快適のはずが…まさかの痛い!産まれる瞬間
5:30 NST&点滴開始、陣痛室が緊迫モード
朝ギリギリに起き、陣痛室でNSTと点滴を受ける。
全然お腹は張ってないなぁとウトウトしていたところ、他のベッドから「フーフー」と声が…。
昨日は貸し切りだったのに、夜中のうちに2人も飛び込んできたらしい。
2人とも普通分娩のようだ。
痛そうな声にビビり倒す。
6:00 内服の陣痛促進剤スタート
内服の陣痛促進剤を服用した。
うーん、特に何ともない…
7:00 朝食&内服薬2錠目
今日からゼリー食って言われてたけど朝ごはんは大丈夫らしく、キャロットリゾットなるものを食べて内服薬を飲んだ。
ちょっと…というかかなり微妙…

昨日の煮込みハンバーグは最高においしかったのに、今日はどうした!?
ここで死んだらこれが最後の晩餐になるのか!?
意地でも生きて帰らなければならない気になる。
その後、トイレでちょっと出血。お腹は少し張ってるかな、くらい。
助産師さんが自然分娩2人の対応で忙しそうすぎて伝えられないまま時が過ぎる。
隣のベッドの人が分娩室に連れていかれる。
「フーン、フーン、ハー」と声が聞こえてビビる。
7:45 お隣の赤ちゃん爆誕!
「オギャー、オギャー」と産まれた声がした。
ホッとしたけど、痛そうすぎて恐怖しかない。
ビビりすぎて、微妙だと思っていた朝食の味もよくわからなくなってきた。

いいような、悪いような…
8:00 内服薬3錠目
薬をもう一度飲んでトイレへ。
ついに助産師さんに出血したことを伝える。
1時間も黙っていたと思われたくなくて、さも今気づいたかのような口調で言ってみたら「あ、そうですか」くらいの感じだった。

あれ?
もしかして出血とか別に言わなくてもいいことだった?
お腹が張っている感じはするが、痛いというほどではない。
9:00 麻酔針挿入にまさかの50分!
麻酔科の先生が到着して、背中に硬膜外麻酔の針を挿入。
なかなかベストポジションが見つからず、針を刺したり抜いたりで50分も格闘!
背中はチクチク針刺されて痛いし、チューブが入るとゾワゾワ気持ち悪い。

ぼっちゃんの時は5分くらいだったよ…?
もうこれで体力使い切った感ある
ようやく麻酔の針が入り、産科の先生も登場。
バルーンはいつの間にか抜けてて、子宮口は4cmに!
9:55 陣痛促進剤の点滴スタート
ここからは内服ではなく点滴で陣痛促進剤を入れていく。
9:55ごろ一発目。特になんともない。
10:25と10:50に陣痛促進剤の点滴の強さを上げる。なかなか痛くなってきた。

これ旦那さんがテニスボールとかで痛みを和らげてくれるやつじゃないの!?
なんか1人で耐えてるんですけど??
立ち合いっていつから???
11:00 麻酔スタート→一気に快適!
助産師さんから「出産の痛みを10とすると今どれくらい痛いですか?」と聞かれる。
ままマンは前回も無痛だったため「いや、出産の痛みは知りませんけどね」と思いつつ
適当に「4くらいです」と言ってみる。
すると麻酔を入れてくれ、痛みがすっと引いた。

快適!!!!!
これぞ無痛分娩!
麻酔が効きすぎてお産が進まなくなり、11:25にさらに陣痛促進剤が足される。
でもこっちには麻酔がついている、全然痛くなーい!
12:15 ぱぱマン到着
こちらはすでに麻酔が効いているので普通におしゃべりするだけ。
もっと痛いときに来て、背中さすってくれたりした方がいいんじゃないかと思う。
お昼は予告通りゼリー食、というか普通のグレープフルーツ味のゼリー。
陣痛室にいたもう1人の妊婦さんがカーテンで仕切られた隣の分娩台にやってくる。
2人同時に分娩室に入ることは、この病院ではめったにないことらしい。
片っ端からピッチで連絡を取り、人手をかき集め始める助産師さん。

え、マジか!
まぁ、こっちは麻酔で速度コントロールしてるしさすがに被らないでしょ。
13:50 人口破膜
「うーん、あんまり進んでないね。破水させたら進みそうだけどね」という先生の一言で人口破膜することに。

え、大丈夫?
隣の人まだ産まれてないけど、そんなことして大丈夫!?
ここから流れが一変。
いきなり痛い!痛みレベルが段違いに痛い!
無痛って言ったじゃん!!
すでに学習済みのままマン、「痛み4です!」と伝えて麻酔の量を増やしてもらう。
前回無痛で出産の痛みを経験していない身としては、今まさに人生MAX痛い。痛み10ですよ!
助産師さんが機械の操作に手間取ってる間もどんどん痛くなっていく。
股の間にずっしり何か挟まっているような感じがしてくる。
挟まってる何かが痛くて、出してしまいたくていきみだす。
14:35 お隣の赤ちゃん爆誕!
お隣から「オギャー、オギャー」と産まれた声がした。
でもね、こっちはそれどころじゃないんですよ!
股に何か挟まってて痛いんですよ!!

無痛どこ行った!?
助産師さん、あなた、いつまで手間取ってるの!??
14:45 ひめちゃん爆誕!!!
何度かいきんで、ようやく股に挟まってる何かが出てきました!
いや、産まれました!!!
嬉しいとか感動じゃなく「お、終わった……」という感覚が一番近い。

痛すぎた…
ほんとに無痛だった???
でもきっと自然分娩よりはマシだったんでしょう。
と思ってたら、助産師さんが「あれ?ボタン渡してなかったっけ?」って聞いてくる。
どうやら自分で押すと麻酔が自動で追加されるボタンを妊婦に渡すことになっていたらしい。

いやいやいや、もらってないけど!!!
それがあれば痛くなかったんじゃないの!??
そりゃあ痛いわけだよ。渡し忘れんなよ!!!
出産直後〜17:00 感動より疲労
疲れた。とにかく眠い。
ひめちゃんを抱っこしたり、写真を撮ったり、お股の傷を縫われたり、胎盤を見せてもらったり、いろいろあったはずなんだけどとにかく眠かった。
ぱぱマンがあれこれ話しかけてきてたのは覚えてるんだけど、眠すぎて何を言われてたか一切覚えてない。

たぶん、ひめちゃんの眉毛が薄いとか目が細いとかそんな感じだったと思う
産まれてから2時間は分娩台の上で経過観察らしいので、しばらくしてそのまま夢の世界へ。
16:45 経過観察終了、針が抜かれ身軽に
問題なく2時間経過。
ようやく腕の点滴の管と背中の麻酔の管が抜かれて身軽になった。
麻酔はほとんど抜けていて感覚も戻ってきていたけど、念のため車いすで部屋に戻る。
夕飯はナンカレー。
おいしい、けど、これじゃない感。
でも無事に出産を終えられて、キャロットリゾットが最後の晩餐にならなかったのは本当によかった。

出産直後にナンカレー!お祝い膳とかじゃなくて!?
ウケるー!!
このセリフを残してぱぱマンは帰宅。
いつの間にか就寝
夕飯を食べたらひと眠り。
それから21時くらいに助産師さんが来て血圧とかを計っていったような気がする。
前日からお風呂に入ってなくて体がベタベタだったので、汗拭きシートを持ってて本当に助かった。
眠すぎていつ寝たかも覚えてないけど気づいたら寝てた。
ひたすら寝た後半だった。
まとめ 全然無痛じゃない!けど無事生まれてよかったことにしよう
残念ながら「無痛分娩=痛くない」は今回まったく当てはまりませんでした。
バルーン挿入、点滴、麻酔の針、人口破膜…そして出産直前のラストスパートの痛みは壮絶でした。
1人目ときは本当にラクだったので、同じ「無痛」でも体験はまったく違うものになりました。
普通分娩に比べればおそらくラクだったのでしょうが、でも「無痛」の言葉には騙されすぎないようにした方がいい。
……まぁ、元気に生まれてくれたから、すべてよしとするか。