「無痛分娩」と一口に言っても、実は大きく2つのパターンがあります。
- 自然に陣痛や破水が来るのを待ってから麻酔を入れる「オンデマンド」
- あらかじめ入院日を決めて陣痛を誘発する「計画無痛」
ままマンは、1人目の出産でオンデマンド、2人目では計画無痛を経験しました。
この記事では、それぞれの違いや、病院の規模による対応の違い、実際に感じた不安と安心のポイントをお伝えします。
無痛分娩のタイプと病院規模による違い
オンデマンド/計画無痛 | 対応時間 | 病院規模 |
---|---|---|
オンデマンドまたは計画無痛 | 24時間365日 | 大規模病院 |
オンデマンドまたは計画無痛 | 24時間365日 | 個人クリニック |
計画無痛のみ | 平日日中のみ | 中規模病院 |
オンデマンドは24時間365日無痛対応の産院が多く、産院数は全体的に少ない傾向です。
一方、計画無痛分娩は平日日中のみの対応が多く、今の日本では主流の選択肢です。
病院規模でみると、オンデマンドは大規模病院または個人クリニック、計画無痛分娩は中規模病院が中心となっています。
大規模病院は予約が激戦!
ままマンは1人目の妊娠が発覚した際に大規模病院の分娩予約をしようとしましたが、妊娠9週目ですでに予約がいっぱい。
人気の高さに驚きました。
計画的に妊活を行っていたり、不妊治療ですでに通院している方が早期に予約を入れているようで、予約競争は非常に厳しいです。
慌てて個人クリニックで予約を済ませたため、あとから大規模病院に予約の空きが出たといわれましたが時すでに遅し。
1人目は個人クリニックでの出産となりました。
個人クリニックでのオンデマンド、技量は先生によるかも…?
1人目を産んだ個人クリニックでは、初産の場合、自然に陣痛を待ってから麻酔を入れてもらうスタイル。
24時間365日対応で、夜中に陣痛が来ても対応してもらえる安心感があります。
ただし、常勤の医師は院長1人。
麻酔の技術は医師によって差があるのが現実です。
ままマンの麻酔はバイトの先生が担当してくれましたが、麻酔の管がうまく入らず気分が悪くなり、翌日院長先生に入れなおしてもらいました・・・これにはヒヤリとしました。
計画無痛分娩の安心感と不安
2人目は地方に住んでいたため、唯一無痛を取り扱っていた中規模病院で計画無痛分娩を選択。
計画的に入院日を決められるので、ぱぱマンの仕事やぼっちゃんの預け先も調整でき、スケジュール通りの安心感があります。
ただし、予定日は1週間ほど前まで確定しませんでした。
また、前倒しで陣痛が来た場合には無痛に対応できないという不安や、逆に誘発がうまくいかずお産が長引く不安もありました。
とはいえ、スタッフがスケジュールに合わせて準備してくれている点や計画通りに進めるために事前の検査を入念に行ってくれる点は安心でした。
医療体制による違い
もうひとつ、実際に体験してみて感じたのが病院の体制による安心感の違いです。
オンデマンドは大規模病院または個人クリニックが多く、数は圧倒的に個人クリニックが多いです。
その理由は、24時間365日体制にするにはたくさんの医師が必要(大規模病院)もしくは24時間365日働く医師が必要(個人クリニック)だからです。
ただし、医師も人手不足で、近年増えてきた無痛分娩に24時間体制で対応できる麻酔科医を配置するのは困難です。
実際には、長時間労働の産婦人科医1人で切り盛りしている個人クリニックが「24時間365日体制」と謳っていることが多いのが現状です。
一方、計画無痛分娩は中規模病院が多く、日本では一番多い無痛分娩のスタイルではないでしょうか。
計画無痛分娩を行う施設は、平日日中しか対応していないところも多いですが、その病院の規模にあったスタッフ数で回しており、個人クリニックと比較すると無理な勤務体制にはなっていない印象です。
実際に、1人目の個人クリニックは診察も簡素かつ最小限、セミナーや特別な検査などもほとんどなく、説明も最低限だったため、ほとんどはネットで調べて準備しました。
一方で、2人目の産院では事前検査や受講必須のセミナーもたくさん用意されており、マニュアルやガイドラインがしっかり整備されていて、医師や看護師の連携も取れている印象でした。
比較まとめ:3タイプの無数分娩スタイルを徹底比較
比較ポイント | オンデマンド (大規模病院) | オンデマンド (個人クリニック) | 計画無痛分娩 (中規模病院) |
---|---|---|---|
タイミングの自然さ | ◎自然の流れで進む | ◎自然の流れで進む | △誘発で始める |
精神的な気楽さ | ◎構えすぎず気楽 | ◎構えすぎず気楽 | ◎準備ができて落ち着ける △計画倒れの不安 |
スケジュールの確実さ | △予定が読めない | △予定が読めない | ◎日程管理しやすい |
無痛の確実性 | ◎夜中でも対応可能 | ◎夜中でも対応可能 | △平日日中のみ対応 △計画外だと非対応のことも |
医療体制 | ◎チームで対応 | △医師の経験と勘に依存 | ◎チームで対応 |
分娩予約の取りやすさ | △早期に埋まりがち | 〇比較的取りやすい | 〇比較的取りやすい |
費用 ※地域やサービスによる | △高額になりがち | ◎比較的低コスト | ◎比較的低コスト △検査費用がかさむ場合も |
まとめ:正解より、自分に合う選択を
無痛分娩に正解はありません。自然な流れに任せて気楽に出産したい人もいれば、計画的に準備したい人もいます。
地域の医療体制や、家庭の事情に合わせて出産スタイルを選ぶことが大切です。
安心安全、絶対無痛 どんなにお金がかかってもいい | ⇒ 大規模病院で24時間365日対応 ⇒ オンデマンドも計画無痛も対応可、希望のお産を ⇒ ただし計画的に早めの予約を!! |
絶対無痛希望 でもお金はかけたくない | ⇒ 個人クリニックで24時間365日対応 ⇒ 計画無痛予定が崩れても無痛対応してもらえる安心感 |
できれば無痛 安全第一だけど予算は限られる | ⇒ 中規模病院で計画無痛 ⇒ 計画通りにいかなくてもその時はその時! |
今回は、オンデマンド無痛と計画無痛、それぞれのメリット・デメリットを実体験をもとにまとめてみました。
出産は誰にとっても大きな出来事。
不安や疑問を少しでも減らせるきっかけになれば幸いです。
どんな選択であっても、「自分で納得して決めた」と思えるお産になりますように!